※HUMANITUDEおよびユマニチュードの名称およびそのロゴは、日本および
その他の国における仏国SAS Humanitude社の商標または登録商標です。
2023年11月、当法人の介護老人福祉施設さわらびが、一般社団法人日本ユマニチュード学会により、ユマニチュード「ブロンズ認証事業所」と認められました。他施設でも認証に向けた取り組みが進んでいます。
なぜ平成会はユマニチュードを取り入れるのか
平成会では、法人全体の標準ケアとしてユマニチュードを導入することを決定し、推進しています。複数の施設でユマニチュード導入を推進する社会福祉法人は、平成会が日本で初めてです。
ユマニチュードでは、「私はあなたのことを大切に思っています」というメッセージを常に発信し続けることの重要性を説いています。ケアで一番大切なのは、相手にこのメッセージを伝えて理解してもらい、いい関係を結ぶことである、というユマニチュードの基本の考え方は、平成会の理念である「介護はこころ」に通じるものであり、法人として深く共感するものです。
また、もう一つの平成会の理念「共に歩む」は、単に利用者様と職員が“共に歩む”だけでなく、支えているご家族と、そしてまた職員同士でも“共に歩む”という考え方です。職員一人ひとりの経験・個性・資質に関係なく、誰でもが同じメソッドを学んで実践できるユマニチュードは、「うまくいかないのは自分のせいではないか」と悩み、介護の仕事をつらく感じてしまうような職員を生まないための選択でもあると考えています。
ユマニチュードは、相手に対する自分の行動がすべて「あなたのことを大切に思っています」というメッセージになるように、「⾒る」「話す」「触れる」「⽴つ」をケアの4つの柱としたケア・コミュニケーション技法です。
平成会では、ユマニチュードの標準化を推進中
- 1日本でのユマニチュード研修事業の企画運営団体IGM-J(※)の認定インストラクターによる、世界標準の正規研修を継続的に実施
- 2日本ユマニチュード学会に賛助会員として参画
- 3法人内の複数事業所がユマニチュード施設認証を受けた「認証会員」もしくは認証に取り組む「準備会員」として活動中
※IGM-Japon合同会社:ケア専門職等の職業人を対象としたユマニチュードの教育事業に取り組むと同時に、ケア技法の開発、デバイスの開発、世界のジネスト・マレスコッティ研究所との連携を行う。
ユマニチュードはだれもが学んで実践できる技術
認知症を患っている方は、ときに行動・心理症状が現れて対応が困難になることもあり、利用者様ご本人はもちろんのこと、ケアを行う私たちも体力的にも精神的にも消耗してしまうことは日常珍しくありません。「うまくいかない理由は自分の資質や優しさが足りないからではないか」と自らを責めるケースもあります。
こうした悩みを抱える人が多いなか、「ユマニチュード」はケアをする人の資質によらず、技術によって状況を改善するケア技法として期待されています。
高いケア技術を備えることは、利用者様の心豊かな生活を支えるばかりでなく、私たち技術専門職者としての力量を示すバロメーターでもあります。
利用者様が常に自身に誇りを持たれ、私たち職員もケアスタッフとしての自信と誇りを実感し、お互いを尊重し認め合う良好な関係性を築くことで、利用者様とそのご家族の力になりえる法人を目指しています。
ユマニチュードの実践においては、「ケアをする人とは何者か」、そして「ケアとは」「人とは」を常に自分に問い続けることがまず重要だと考えています。技術だけを追究するのではなく、相手と絆を結び、ケアをしっかり受け取ってもらうために、ユマニチュードの哲学を理解して繰り返し考えることが大切です。
施設でも家庭でも、ケアの現場では、必要があって届けたい介護や医療を、相手に受け入れてもらえない状況も日常的に生まれます。「どうしたら受け取ってもらえるのか」「介護がうまくいかない」と悩み、迷う人も増えていきます。そのためにケアをする人が疲弊し、悪い循環に陥ることさえあります。そんな時、すぐにできるのは、ユマニチュードを試してみることです。ユマニチュードは決して難しいものではなく、介護の専門家でなくとも誰もが学んで実践できる技術です。
ユマニチュードについてさらに詳しく知りたい方は、
「日本ユマニチュード学会」ホームページをご覧ください。
トピックス
日本で初めて、複数施設でユマニチュード導入を推進する当法人が、ユマニチュード創設者のイヴ・ジネスト氏と直接対話するミーティングがコロナ禍に実現。平成会の3施設と日本ユマニチュード学会をオンラインでつなぎ、夢の対話が実現しました。
また、2023年9月のブロンズ認証審査の際には、日本ユマニチュード学会代表理事でユマニチュード推進第一人者の本田美和子さんらとともに、来日中のジネスト氏がさわらびを訪問。職員一人ひとりに丁寧に助言をいただくという、大変貴重な体験を得られました。
さわらび職員や利用者様とあたたかく触れ合ったイヴ・ジネスト氏
施設からの取り組み推進レポート
ユマニチュード通信
- 2024/09/29 第6回日本ユマニチュード学会・福岡総会に参加しました。
- 2024/03/05 せせらぎ 『ユマニチュードケアを意識するために』
- 2024/01/17 わかな *年末年始行事*
- 2024/01/04 さわらび さわらびが、ユマニチュード「ブロンズ認証」を取得
- 2023/09/27 わかな *ミニトマトの収穫*
- 2023/08/09 せせらぎ 自分で選ぶ喜び